私と殺し屋の3ヶ月
逃走の末
ーー◆零 目線◆ーー
…もう何日逃げているのか分からない。
数日かもしれないし、数週間なのかもしれない。
夜明けに従って、追っ手から逃げ切った。
最近は懸賞金がどんどん膨れ上がって、もう既に二億に達した程だ。
…二億も懸賞金にかけるなんて狂っている。
そこまでするのはおかしいとも思うのだが、確実に荻原の勢力は強くなる一方だ。
「も…だめぇっ…」
ペタンと地面に座り込み、酸欠と戦っている心愛。
確かに今日は何キロ走ったのか見当がつかない。
「心愛、大丈夫か…?」
首を横に弱々しくふって、無理だと意思表示した心愛に、つい笑ってしまった。