私と殺し屋の3ヶ月

しかし、無惨に荒らされた店内にはアミも客も居なかった。


「…こんなのって、ひどい…」

「あぁ、だがアミと柩の事だ。きっと何処かで隠れているはずだぞ…」


根拠はない。
ただ、心愛が泣きそうな顔をしているから言った虚言だ。

…生きていてくれと祈った。

俺から全てが盗られていくような気がしてならん。


あの政治家…俺の家を家宅捜索するなんて、必ず後悔させてやるぞ…。


「どこに隠れたのかな…もしかして…いや、違うよね…」


心愛が店内を探し始めた。
もしかして、捕まったのか?の言葉を飲み込んだんだろう。


心愛だけは。
心愛だけは俺が護らなければならない。


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