私と殺し屋の3ヶ月
理沙が見ていた、あの政治家のホームページから住所を知って…今着いた。
見かけは普通の家風な事務所。
罠かもしれない。
でも行かないと、だめだから。
ガチャリ。
零さんがドアノブを回すと、ソファーと机、事務所らしくポスターも張ってあった。
「…殺し屋、待っていたよ。
それに…心愛という高校生も」
荻原が私を見据えた。
…ズキッ…。
マニフェストや言動と違って、優しそうな顔に私はたじろぐ。
…この人は、悪い人。
それは私もよく知っている。
「さぁ、消えてもらうぞ…?」
「…まぁ焦るな、殺し屋よ」
荻原のテレビと違った穏やかな声が響く。