私と殺し屋の3ヶ月


「…心愛、おい?」

震えている心愛を覗き込む。
俺に怯えているというより、父親の死が原因だろう。


「あーあぁ、僕が慰めるよ。
今この子は繊細になってるんだからね?」

ブラッドが俺から心愛を離して言った。


「零ー!ちょっと来てくれ」

岬が遠くから俺を呼んでいる。

「………」

「大丈夫だよ?何もしないし」

ブラッドが笑顔で言ったので、俺も安心して岬の所へ行った。
…いくらブラッドだからといって、今の心愛から離れたくはないのだが。

すぐに戻ろうと、心の中で思った。


…この考えが、あんな事を招いてしまった。
今更後悔しても、しきれない程今も悔しく思っている。


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