私と殺し屋の3ヶ月
…いや、考える時間も無かったのだが。
パァァン・・・・・・プシュー…
「タイヤをやられました」
岬がそう言って、車を出た。
確かにここに居たら…捕まる。
「ブラッドと心愛は森へ逃げなさい。
すぐに街に着くから、私達にかまわず遠くへ行きなさい」
「えぇっ…アンタらはどうすんだよ?
逮捕されに行くのか?」
岬の提案に、ブラッドが口出しした。
岬はこの提案で、捕まる覚悟があるのだろう。
「ブラッド…心愛を守れ」
俺はブラッドを見た。
ブラッドは、軽い調子で
「しょうがないなぁ~」
と言っているが…まぁ、ここはブラッドに守ってもらうしかない。
「零さん…私のせいで多分、理沙が警察を…」
「理沙?…心愛、お前は心配しなくていい。
お前が寂しい時も危ない時も、どんな時でも俺がそばに居て、お前を助けてやる…」
心愛は、俯いて…静に泣いていた。
そして、ブラッドが心愛を連れて森へ…俺と岬は、岬の車に積んであった銃を警察に発砲して時間稼ぎをした。