キミと永遠に
「あの子、その日あなたに告白するつもりだったの…だから、自分が死にかけているのに、あなたのトコに行くって、ずっと、言ってたの…死ぬ寸前まで、ゴメン…ゴメン…って…約束したのに…って…それで、あなたに連絡してって…」

「そ、そんな…おばさん、あの日、あたしが仁くん呼び出したのは、あたしも、告白するつもりだったんです。」

「あら、そうだったの?じゃあ、もう少しであの子の願いは叶ってたのね…
あの子、どうしてもあなたを自分のものにしたかったみたいなの…それに、あの子言ってたわ、あなたは、たった1人の友達でもあり、俺の大事な奴なんだ。って…」

“たった1人の友達”

そうだった…小松には友達はいなかった…小さい頃から…

「あの子、急に変わったでしょ?見た目も中身も…
あれってね、あなたを振り向かせる為だったのよ。
あなたは、気が強いから、気の弱い男には興味ないだろうって…
だから、前まで、自分のコト「僕」って言ってたのを、「俺」に変えて、髪の色も染めたのよ。
それに、あなたにカッコ悪いトコ見せたくないからって友達を作るために中身を変えたの。自分の言いたいコトを今まで、全然言わなかったのに言うようにしたの…でも、逆に言葉がキツすぎて、友達は出来ないままだったのよ…」

ってお母さんは、笑いながら言っていた。

でも、あたしはまだ笑えない…

「あっ、そうだったわ。これ、あなたにって書いてあったわ。」

そう言って、紙袋をくれた。
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