未送信メール
体育の時も外さないでずっと付けてること漣は知らないんだろうなぁ…


こんなに私が後悔してるってことも


だけどあの時の私はああすることがベストだと思った


駆け出しのモデルの漣とただの中学生の私


足掻いたって何も変わらないのは目に見えてた


だから私は黙って身を引いた


漣が芸能界で成功することだけを願ってそうした


けど時々分からなくなるときがある


無性に漣の温もりを求めてしまう時がある


―コンコン―


「晴香?入るわよ」

「どうぞー」

「ケーキ切って持って来たから」





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