未送信メール
「漣君…とても家に帰れる状況じゃないから泊めることにしたから」


それだけ言うとお母さんは部屋を出て行った


今日この家に漣がいる


たったそれだけなのに嬉しく思う


そんな気持ちを正直に言えたらどんなにいいだろう…



ありのままの自分の気持ちを漣に伝えられたらどんなに楽だろう


『大きくなったられんのおよめさんになる!』


小さい頃の私が書いた将来の夢


この時から漣は私の王子様だった


それは今でも変わらない


きっとこの先漣以上の男の子に会えない


漣以上に好きになれる人なんて現れない




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