Canna*


雅人と付き合ってた
時は特に告白される事も
無かったのに


はぁ…と私は
ため息をつく



「ため息つくと
幸せが逃げるよ―?」


聞き覚えのある声に
私はレジにふせていた
顔をあげる


「あ、

こないだの…」


…そうだ名前
知らないんだった



こないだの男の人は
少し微笑んで


「坂上 遥」
と私に言う


「まだ私何も聞いて
ないのに」


「でも次来たときに名前
聞くっていってたから


…忘れられる前に
自分から言おうと思って」

やっぱり変なやつ…


そう改めて再確認したと
同時にまた彼はしゃべりだす


「毎日手伝いえらいね」


「うん」


「暇じゃない?」


「暇」



そう、私が即答すると
“だよね”というように
坂上遥ていう男は頷く




なんか





すごく嫌な予感がする






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