Canna*
「よし、じゃあ抜け出し
ちゃおう!」
坂上遥はそう言って
私の手をとる
嫌な予感はやっぱり
気のせいなんかじゃなかったみたい…
予感的中
「いやいやいや!
よし!じゃないでしょ!!」
「ん?
なんで?」
「なんでって!
今店番中!!!」
「うん、そうだね」
そう言いながらも
彼は私の手を引いたまま
外へ出ようとする
「ちょっと!
うん、そうだね
って言いながら
連れだそうとしてんの?!」
「…だってさ
毎日店番暇じゃない?
せっかくいい天気だし
たまには外で遊ぼうよ
ね?」
「そんな
ね?とか言われても」
「お店は今日1日
特別にしめたら?」
「だめ」
「なんで?」
「なんでって…」
坂上遥は綺麗な顔を
私に近付ける
「ち…近い!」
「あぁ
ごめん
で、なんで?」
…しつこい