Canna*
「遥」
「ん?」
私が名前を呼ぶと
坂上遥は私の方に
顔を向ける
「ちょっと!
前見て運転して!!」
「あい」
坂上遥は幼稚園児みたいな
返事をして顔を戻す
はぁ
なんか坂上遥を
見てるとハラハラする
「あのさ
神流ちゃんって何歳?」
あ、今私が聞こうとした事
「高2、17」
「高2か
じゃあ俺の7才下か」
「…7才下?
え!!!!
24?!?」
「うん
そう
何?もっとおじさんに
見える?」
「20くらいに見える」
「え!
20くらいに見えんの?!」
「見た目がっていうより
言動が」
「言動ね
まだまだアクティブだから!」
「すごいポジティブ」
「違うの?」
「精神年齢が低い
って意味」
「そういう神流は
大人っぽいよね
言動も見た目も」
「そうかな―?」
自分ではそんな事
ないと思うんだけど
大人っぽいって
なんかあんまり嬉しくないかも
そんな事を思ってると
急に車が止まる
「あ
着いたよ」
「え、着いたって…
まだ15分くらいしか」
「たってないですね」