Canna*
はるかが喋らないなんて
想像もつかない
喋らないはるかを
想像して笑っていると
「ただいま―!」
と声が聞こえて
バタバタと玄関の方から
足音がする
どうやら
遥が帰って来たみたいで
私達の方へ走ってくる
「ばあちゃん!
神流と何話てたの?!」
「ないしょじゃ」
ばあちゃんがそう言って
私と目を合わせる
「む、怪しい!」
「はぁ?」
和美ばあちゃんが遥との
やりとりを見て笑う
私もそんな和美ばあちゃんを見て
笑う