恋を、拳と共に

部活帰りの電車の中。
ふと気になって、ケータイを見てみた。


――メール、いっこ来てる。


ケータイを開いてみると、
とっても久しぶりの、
「秦野　康太」の文字。

……秦野くんから、だ。

なぜか急に、息苦しくなる。

……どうしよう。
何が書いてあるんだろう。
昼間の感じでは、そんなに嫌がられてるとは思えなかったけど、
でももし、もうこんなおせっかいは辞めてとか、そういう話だったらどうしよう。


誰に見られているわけでもないけど、ちょっと周りを気にしつつ、
メールを開いた。


『今日はありがとう』

秦野くんからのメールは、そんな文章から始まっていた。