恋を、拳と共に
駅のホームで電車を待っていると、聞きなれた声がした。
「おっはよー康太、久しぶりじゃん、この時間」
「あ、祐一。おっはよー」
そっか、朝練に間に合う時間だから、祐一と同じ電車になるんだっけか。
「そうだ、康太。今日か明日の帰り、時間ある?」
「今日も明日もとりあえず空いてるけど」
「『たこ清』、行きたくね?」
そりゃ祐一はたこ焼き好きだからな。
俺は別に、どこでもなんでも、食べに行くんなら付き合ってやるつもりだけど。
「行くけど、何で?」
「四人でさ、食べて帰ろうぜ」