恋を、拳と共に

意識しすぎないようにしなきゃ。

そう思うんだけど、どうにもぎこちなくなってしまう。
早足で秦野くんに着いて歩いているせいもあって、余計に心臓がドキドキしてしまう。
もっと、自然にふるまわないと……。


「へぶっ」

何かに顔からぶつかって、思わず声が出てしまった。
目を開けると、秦野くんの腕と背中が目の前にあった。

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