PIECE of SEVENS
「失礼しました」
そう言って扉を開けた瞬間


不意に『あの娘』と目が合った



「…!!」
「…!!」




   ドクン




心臓が外に出んばかりに暴れだした




しかし、すぐに目を逸らされた。




ほんの一瞬だったが、




とても長く感じたんだ




そして……



彼女は稀原羞花(きはらしゅうか)。
とにかく凄くタイプ。


かわいらしい白い顔のどこかに、凛とした憂いがあって……


彼女は俺の中学からの同級生だ


俺の初めて見た時から気になる人で、


いわゆる一目惚れと言うやつだ


今はクラスも違って話すこともない。


彼女は俺の横をススッと通り職員室に入って行った


[コンコン]


「失礼します」


透き通った淀みのない綺麗な声だ

ずっと聞いていたい……
何を考えてんだ


ふと気づくと向こうで凌がニヤニヤこっちを見ている


見てやがったなて思いながら、駆けるかたちで凌の方にいった


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