PIECE of SEVENS
「何だよ!」


「いーや、何でもないよ?」
なんか何とも言えない笑みをこっちに放っている
正直、恥ずかしい


こいつ、五十嵐凌とは小学生からの同級生で、唯一親友と呼べる人間だ


結構イケメンだが、何考えてるかわからない


俺が稀原羞花に好意を持っていることを知っている存在でもある


俺はからかわれた仕返しに、いつものノリで
「あ!陽子先生が転んでパンツが見える!」
と言った


「どこ!!どこ!!」
いつも通りに引っ掛かった
単純な奴だ
だから好きなんだが


「んなわけねーだろ、バーカ!」


「嘘かよ!騙しやがったな!!」
追い掛けて来た

こいつも俺も運動神経がズバ抜けてよく、
毎年の運動能力調査では二人とも校内で必ず一桁にはいる


逃げよう振り返りと走り出したとき、何かが目の前にあった


[ドカッ]


「いてっ!」
尻餅は付かずにすんだが


「あ!スイマセンッ!」
先生だった
しかも、あのじーさん……


先生はパッパッと服のホコリを払いながら立ち上がった
「こらーこら。走っちゃあーいけないよぉ?」


…最悪だ


なぜか俺だけははじーさんに捕まって
そのあと長々と有り難い説教を頂いた


凌が向こうで笑ってやがる


「(…何で俺だけ!!)」


それから俺と凌は部活に向かった



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