天使と悪魔―先生と彼女、二人の特別な事情

§ラプソディー§

◆スマイル!1/1◆

その日からが地獄だった。

論文や講義の準備をしながら、深夜にみずえちゃんの卒論を見た。

みずえちゃんがとりとめもなく書いて送信してきたものを一から書き直す。間違いがないか調べる。

ただでさえ忙しくて時間がなかったのに寝る時間さえほとんどなくなった。

でもみずえちゃんが笑顔になってくれるのが嬉しかった。

メールにはいつも末尾にスマイルが添えられていた。

それだけが慰めだった。

みずえちゃんの笑顔だけが。
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