天使と悪魔―先生と彼女、二人の特別な事情
◆ある日の研究室2/2◆

私はみずえちゃんが心配だった。卒論の提出期限まであと2ヶ月しかない。

本当に間に合うのか?

真剣に心配しているからつい言い方がきつくなってしまう。

私はみずえちゃんが差し出す「卒論ノート」を見た。

思いつくままのことが書いてあるだけ。これをどうにかして形にしなければ。

「じゃあ考えておくから。また今度ね」

私がそう言うとみずえちゃんはほっとした表情を浮かべた。

そしてペコリとお辞儀をすると出て行った。

さてどうすればいいかな。
< 5 / 65 >

この作品をシェア

pagetop