俺カゴサイドストーリー
【虎宇】



ヒマな日、勉強を頑張る。



ヒマの使い方がわからない。



何かしてないと落ち着かないのは、たぶん昔からの癖。



「虎宇様、また勉強ですか?」

「ん~、最近発表された論文読んでるんだけどおもしろくて。どうした?」

「本日は代表からの指示できました。パーティに出席しろとのことで出席者名簿を」

「パーティね~。わかった。置いといて。あっ、そのネクタイいいね、タイラ」

「お褒めにあずかり光栄です」



父の第二秘書のタイラ。



うちの親に恨みを持つ、新島の裏切り者。



俺とタイラで新島を乗っ取る。



タイラの親がうちの親に殺されたようなもので。



ようするに、父が昔潰した会社の社長だったタイラの親が自殺した。



そんなこと、うちの親は覚えちゃいないだろう。



内部からガタガタにしようとしていたタイラを俺が引き入れた。



恨みや憎しみは絶対裏切らない確かなモノだと思う。



だから俺はタイラに絶大な信頼を寄せている。



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