俺カゴサイドストーリー
それから飲み物を買い、留宇に渡した。



すごく不安そうだ…。



手術が終わったのは相当経ってから。



高宮さんと言う人と留宇が医師から説明を受けていた。



「大丈夫そうですね…」

「顔色悪いですよ、深見さん」

「えぇ、まぁ…。あたしのせいでもある気がして…。前に奥様がムリしてるようなら叱ってくれと言っていたのです…」

「深見さんは悪くないです。雷さんが仕事しすぎたんですよ。誰も悪くないと思います」



虎宇が秘書の人にそう言うと、安心したように笑顔を向けた。



雷さんってやっぱり慕われてる…。



「雷は!?どうなった!?」

「会長!!」

「雷は…大丈夫なんだろ!?」

「えぇ、なんとか。それより会長、視察先のホテルのスリッパのままですが…」

「慌ててて…よかった…。よかった…」



雷さんの養父だ…。



みんながみんな、雷さんを心配していた。



「おじ様…」

「留宇さん、大丈夫かい?」

「はい…。雷さん…大丈夫だって言われました…。よかった…」



よかった。



本当に…安心した…。



< 48 / 80 >

この作品をシェア

pagetop