俺カゴサイドストーリー
誰かに漏れたら確実に潰される。



だから礼奈に話すのはかなりの勇気がいること。



「おじさんには絶対黙ってること。この話が潰れたら俺と結婚だからな」

「イヤです。はい、続きを」

「まだ数年かかると思う。もし、実行に移るときは礼奈も協力してくれるね?」

「虎宇様と結婚しなくていいなら」

「じゃあ話は早い。それまで、どう頑張っても結婚しない」

「えぇ」

「何かと理由をつけて引っ張るんだ。だから今、俺と婚約しよう」



顔がひきつってる。



それほどイヤなのか…。



俺もヤダけどね!!



「でも、もし家の父に損害があるならばこの話には乗れません」

「大丈夫、おじさんの会社は俺が見ても手堅い会社だから。どちらかと言えばお世話になるよ」

「よかったです。虎宇様、確実にお願いしますよ?」



確実にするため、俺は怪しまれたらダメだ。



だから礼奈と正式に婚約しておく。



「わかりました、婚約しましょう」



こうして、俺と礼奈婚約した。



< 53 / 80 >

この作品をシェア

pagetop