俺カゴサイドストーリー
話も続かず、会社を出て向かったのはアスカの部屋。



合い鍵は俺が持ってる。



絶対傷ついてるんだ…。



合い鍵で部屋に入ると、ベッドがモコッと膨れてた。



「アスカ?起きて…」



タオルを握りしめて寝ていた。



やっぱり泣いたんだね…。



不謹慎にも嬉しいと感じ、愛されてる実感が湧く。



大好きだよ、アスカ…。



「アスカ~」

「虎宇…?なんでっ…」

「泣いてるかな~って思って」

「婚約者は…?」

「送ってきた。泣いたね、アスカ」

「泣いたよ…」

「俺が泣かせたの?」

「他に誰がいるの…」



愛おしい…。



カワイイね、アスカ。



俺のため泣くんだもん。



「大好きだよ」

「そんな言葉嬉しくない…」

「どうやったら伝わる?」

「あたしと…結婚してくれたら伝わる」



困らせるためにそんなこと言ってんのなんてお見通し。



やっぱりアスカ、俺のことが相当好きなんだね。



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