俺カゴサイドストーリー
気分は重い。



していたネクタイを首から引き抜き、向かったのは雷さんがくれた倉庫。



カギを使って中に入ると、珍しく友達のテツローがひとりでいた。



「何してんだ?」

「ちょっとアスカといろいろね。で、テツローは何してんの?」

「テスト勉強…。卒業かかってるし。家がうるせぇから出てきた」

「教えてあげる」

「助かる!!」



バカ高で一生懸命のテツローや祐達。



俺はそんなみんなが大好きだ。



勉強を教えながら質問してみた。



「アスカと結婚したい」

「はぁ!?急に何言ってんの!?」

「アスカ泣かせたりすると逃げたくなるよ。現実から…」

「珍しく弱気じゃん」

「うん、ダメだね。でもヘコむよ、大嫌いだって言われたら…。今の俺、たぶんいつもと違う顔してる…」

「してんな。虎宇らしくねぇ。でも俺的にはそういう虎宇、嫌いじゃねぇよ。むしろ嬉しいね、そんな顔見せてくれんの」



恥ずかしくなってきちゃったな…。



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