俺カゴサイドストーリー
かなり胸に黒い気持ち。



ダメだってわかってるのに素直に喜べない…。



「よかったじゃん、雷さん、子ども欲しいって言ってたんでしょ?」

「うん、でもよくわからない…。なんか不安だよ…」

「何が?雷さんがいて虎宇も留宇のこと気にかけてて。近くにあたしだっているのに。何で不安とか言うの?」

「アスカ…?」

「贅沢な悩みって言うんだよ!!あたし帰る」

「ちょっとアスカ!?」



こんな自分…大嫌いだっ…。



留宇にひどいこと言ってしまった…。



家につく頃には涙が止まらなくて。



そのまま泣き疲れて寝てしまった。



夜中に鳴り響いたインターホン。



目が覚めてドアを開けると久しぶりに見る雷さんの顔。



「メシ食ったか?」

「食ってない…」

「よかった。まず中に入れてくれ」

「うん…」



留宇からなにか聞いたんだろうな…。



あたしってとことん子どもだ…。



「カレー、テイクアウト」

「留宇のご飯食べなくていいの?」

「今日はな」



カレーを出された。



< 66 / 80 >

この作品をシェア

pagetop