虹色の恋い
「黄色いバラ、ください」
それから彼はきまって
毎週、毎週同じ日に
黄色いバラを1本ずつ
かっていくようになった
そんなある日。
「あの、お名前聞いても宜しいですか?」
いつもは会話をしない彼からの
思いもよらぬ一言
何故だか私は胸の波打つ音が
はやくなっていた。
「春・・・・鈴木、春です。」
「春さん、か・・。可愛らしい名前ですね。」
「可愛らしいなんて・・そんなっ」
思わずはにかむ私をよそに
彼はにこりと笑い「またきます。」と一言いいながら去っていった