First Love.初恋の魔法
「じゃあな。」
「伊藤くんっ。ばいばいっ」
必死に伊藤くんに手を振る自分が
すごく恥ずかしくて真っ赤に
なりながらも手を振る自分が居る
‥結局、家まで送ってもらった
なんであたしの家知ってんだろ?
「いとう‥りゅうすけ、くん」
ぼけーっとしながら、
幼稚園の時のアルバムを見る
「‥‥‥‥‥‥‥あれ?」
「伊藤、くん?なの?」
幼稚園のアルバムに写ってたのは
無邪気な笑顔のあたし
‥と隣で手を握る男の子。
アルバムのふちに
[里紗、龍亮くん]と書いてあった
同姓同名?なのかな‥
写真に写ってたあたしは
幸せそうだった
「龍亮くん‥」
忘れる訳ないじゃん
あたしの“初恋”だもん。
だいすきだったもん
小学校離れたけど
もう逢ってないけど
だいすきだったもん、