ノイズ
驚いた沢村は思わず声をあげた。


来客用のテーブルと椅子が置いてあるスペースの真ん中に、白いシーツに包まれた物体が置いてあった。


問題はその物体のサイズだ。


男の自分よりやや小さめだが、明らかに人間と同じ位のサイズはある。


教授が次の講義で使う新しい人体模型を取り寄せたのだろうか。


誰もいない部屋で沢村は息を吐いた。


教授もいないことだし、レポートを置いて帰るとするか。



教授のデスクにレポートを置き、電灯のスイッチに手を乗せる。


自然と視界に入ってくる、白いシーツが気になって仕方ない。


好奇心に負けた沢村は、中身を確かめようとシーツをめくった。


「………!?………」



青白い女の顔がそこにあった。

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