ノイズ
「特に悩んでいる様子もなければ、何かトラブルに巻き込まれた話もなかったんだな?」



「警察にも同じこと聞かれましたけど、そんなこと全然ありません」



「なぜきみが警察に事情聴取を受けなきゃならない?」



「それはあたしが裕美と一番最後に携帯で話してたから……」



「その話詳しく聞かせてくれないか」



立花はショルダーバッグから黒い皮表紙の手帳を取り出すと、素早くペンを走らせた。


可奈は警察で話したように、立花にも同じ内容を話して聞かせた。


「…すると、通話中に突然携帯が混線したんだな?そしてノイズが聞こえて通話不能になった…」
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