ノイズ
「何ハンバーグなんか食ってんだよ」



「…え?ふ、文也いつ来たの?」



顔を上げると、テーブルの脇に怖い顔をした文也が立っていた。


いきなり現れた文也に驚いた可奈は、思わず持っていたフォークを床に落としてしまった。


「あ、ごめんなさい…」



すっかり慌てた可奈はフォークを拾おうとして、テーブルの下に手を伸ばした。


「可奈ちゃん拾わなくていいんだよ。文也くんと言ったね。君も座りたまえ」



備え付けのチャイムで店員を呼んで、新しいフォークと取り替えて貰った。



渋々テーブルに腰掛けた文也は、少し悩んでからアイスコーヒーを注文した。



「俺と可奈の分はこっちで払いますから」



「話を聞かせて貰ってるんだから、俺が払わせて貰うよ。文也くん、裕美ちゃんのことで最近気になったことはあるかい?」

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