ノイズ
「う〜ん、裕美は明るい子だったからクヨクヨ悩むタイプじゃなかったし…トラブった話もなかったよな?」



隣の可奈に同意を求めるように文也は言った。


「さっきも立花さんに言ったけど悩みなんてないし、トラブルもなかった。まして誰かに恨まれることなんて絶対ありえません」



「裕美ちゃんに彼氏はいたのかい?」



「いたけど、最近付き合ったばかりだから裕美のことあんまり詳しくないと思います。1組の渡部くんっていうんですけど」



熱心にメモを取っていた立花の手がふと止まった。


「ところで君たち『自殺シンドローム』を知っているかい?」



「自殺シンドローム?」



「自殺シンドロームってテレビで特集やってたやつだろ?何か高校生が次々自殺したとか」



「自殺シンドロームがどうかしたんですか?裕美のことと何か関係あるんですか?」



ケースから煙草を出し、ファミレスに来てから三本目の煙草に火を付けながら立花は言った。
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