ノイズ
「関係あるかどうかはわからないが、どうも引っ掛かってね」



「でも、裕美は自殺なんかじゃありません」



「わかっている。だが、この際だから徹底的に調べてみようと思ってね。俺の同僚にオカルトに詳しい奴がいるから聞いてみるつもりだ」



「でもさ、テレビで特番やる位だから、ネットで検索すればいいんじゃね?」



「あ、そっか」



「早く家に帰ってパソコン見ようぜ」



文也はグラスに残っているアイスコーヒーを急いで飲み干した。


グラスの中の氷がぶつかってカラカラと音をたてる。


「遅くまで引き止めてすまなかっね。ここは俺が払っておくから、君たちは早く帰りなさい」



「でも、それじゃあ申し訳ないです」



「最初に言っただろう?取材費の代わりだよ」
< 54 / 309 >

この作品をシェア

pagetop