ノイズ
はしゃぐ裕美たちとはうらはらに、可奈はだんだん気分が悪くなってきた。


これだけ多くの霊に囲まれると、人混みの中にいるのと何ら変わらない。


人間と違って、僅かなスペースに収まることは出来るらしいが、大勢で塊りひしめき合う姿は醜悪そのものでしかなかった。


「…うっ」



可奈はあまりにも気持ち悪くて、思わず吐きそうになった。


「可奈ちゃん、具合悪いの?」



左手で口を抑える可奈を見て、裕美が心配そうに覗き込む。


「…大丈夫だよ。ちょっと気持ち悪いだけだから」



「もう少ししたらこっくりさんやめるから、ちょっと待っててね」
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