ノイズ
「薬はまだあるから大丈夫だよ。お風呂先に入っていい?」



「もちろんいいわよ。今日は色々あって大変だったものね。お薬飲んで早く寝なさい」



可奈は自分の部屋からタオルと着替えを持ってくると、バスルームに向かった。



服を脱ぎ捨てて急いでバスタブの中に体を沈める。


入浴剤の入った乳白色のお湯に浸かっていると、1日の疲れが抜けていくような気がした。



おばさんにまた心配かけちゃったな…



紀子には子供の頃から色々と世話になっている。


特に奈津子が亡くなってからは、母親代わりとなって面倒を見てくれるようになった。


父親の海外赴任が決まった時も、可奈は自宅マンションで一人暮らしをするつもりだったが、心配した紀子に根負けした形となり、結局後藤家に預けられることになったのだ。
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