メガネ男子は俺様王子さま
「美羽ちゃんいい娘だからこれを話すの気がひけるんだけど、やっぱり知っておくべきだと思う。」
いつも優しく笑顔を浮かべているリチャードさんの顔が、見たこともないほど厳しく、思わずビクッとひいてしまいました。
「…何を?」
「カイのこと。もしかしたら下手に同情してダメになっちまうかも知れない。けど、美羽ちゃんは大丈夫だと思ったんだ。あいつは自分からこんなこと言わないだろうし。でもあいつのことだから、美羽ちゃんには知っておいて欲しい。どうしてもそれを直接伝えたくて無理言って連れて来てもらったんだ。」
私に受け止められるのでしょうか?怯えてしまうほどにリチャードさんの顔は真剣でした。