メガネ男子は俺様王子さま
それと同時に拓海という存在が、ひどく魅力的に見えて困りました。
初めて私自身を引っ張ってくれた人だから。
初めて間近で見たモデルさんだから。
初めてたくさん話した同年代の男の人だから…。
ずっと、それだけだと思っていたのに…。
あの初めてキスをされた時に気づいてしまいました。私はいつの間にか自分から拓海の側にいたいと思っていたことを。拓海という存在に寄りかかっていることを。
そして同時に、心臓が壊れてしまうのではないかと思うほど狂ったように打ち続け戸惑う私と、にっこりと甘く微笑みながらキスした相手を見ている拓海。その大きな違いを見た気がしたのです。