メガネ男子は俺様王子さま

「…えっ?時間通りなはず…。」



女の子達に「ごめんね、待ち合わせ相手が来たから」なんて笑顔で言ったのに、こっちを向いた顔の目だけが笑っていません。


うぅ〜。はっきり言って周りの女の子達のさすような視線ビームより、この目の方が怖いです〜!





「具合でも悪くなったかと思ったよ。行こうか?」




逃がさないとばかりに肩に手を置かれ、気分は強制連行される容疑者です。
周りにいた女の子達の「えぇ〜その子なの〜」「一緒に遊ぼうよ〜」とかに紛れて、低い声でボソッと
「遅ぇよ。お陰で見つかっちまっただろ。」



不機嫌オーラがドロドロ渦巻いていて、遅れていません。…とは言えませんでした。




そのまま改札に行くのかと思ったら、外に向かって歩き出しました。




「あれ?どこに…?」

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