メガネ男子は俺様王子さま

ついたところは大きな建物の前でした。



「あの〜ここは?」


「ここはスタジオ。カイの撮影は終わっていたんだけど、クライアントの都合でまたコンセプトが変更になって撮り直しになっちゃって。しかもピンの撮りじゃなくなったから時間調整きかなくて、休日に割り込んじゃったわけ。」



ズンズン歩いて行ってしまう彼の代わりに、淀みなく安斎さんが説明して下さいますが、チンプンカンプンです。



「つまり…カイさんのお仕事ですよね。」



「そ〜なの。今日のはデビュー当時からのおつきあいのカメラマンだから気は楽なんだけどね…カイのことわかってるから。たかが写真、されど写真ってね。撮る人によって全然違うのよ。特にカイは見た目で中身と違う要求をされることが多くてね。あの子も顔に出やすいからね」



はぁ…そうですか。

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