メガネ男子は俺様王子さま
全ての支度が終わってさっきの部屋に戻ってきました。何がどうなっているのでしょうか…?
メガネは返してもらえず、顔には何やらたくさん塗られ、髪はカツラをかぶせられました。
洋服は、ラインはシンプルですが淡いオフホワイトで上質な素材の深みのある艶が際立ったものに着替えさせられました。ブランドはよくわかりませんが、かなり良いものである気がします。
ザワッとした部屋に不安は増していきます。メガネがないため、どんなになっているのか見ていないのです。キョロキョロしていると、一人の声だけがはっきりと聞こえてきました。
「美羽、こっち来いよ。」
はっきりと聞こえてきた声は、紛れもなくカイのもの。それだけを頼りに、そちらに向かって歩きだしました。
後少し…
その時足に何かがひっかかり、
「きゃ…」