メガネ男子は俺様王子さま

「あの…?」



なぜか喫茶店で安斎さんと向かい合せで座っています。


安斎さん、ニコニコととてもご機嫌ですね。



「まずは、この間は美羽ちゃんのお陰で助かったわぁ〜。ありがとうね。リチャードも納得の出来だから、多分あれでいけると思うの。クライアントがオーケーを出せば、今年のクリスマスには二人の写真が街を飾るのよ〜。」


「はぁ…」



そういえばあれはどこかのブランドの広告だとか言ってましたから、街に張り出されるんですね。実感ないですけど。



私の間抜けな相槌にあきれたのか、安斎さんは「コホン!」と空咳をするとじっとこっちを見てから、話を切り出しました。



「実はね…」


< 90 / 236 >

この作品をシェア

pagetop