メガネ男子は俺様王子さま
「いや、あの、安斎さん。私…」
「ほら、早く。新人なんだから迷惑かけないようにね。あ、カイと個人的に親しいなんて言ったらダメよ。妬みならまだしも、余計なこと言ったりやったりする人が出てくるから面倒なの。」
ひぇ〜。なんですか?その余計なことって…知らない方がいいですか?
青ざめているうちに安斎さんに引っ張られ、責任者さんカメラマンさんなどたくさんの人に紹介され、挨拶を繰り返しているうちに気づいたらメイクが始まっていました。後ろに立つ安斎さんに話しかけようとすると
「動かないで!」
「はいぃ…すみません。」
「なるべく早く迎えに来るから。終わっても待っててね。あ、髪だけは茶の巻きをのせてね。じゃ頼んだわよ。」
「あ、安斎さん…」
最後にメイクさんに指示を出すと、安斎さんは軽やかに去っていってしまいました。お尻をふりながら…。
…もう行っちゃうんですね?