メガネ男子は俺様王子さま

「でもあなたラッキーよね。安斎さんについてもらえるなんて。」



「え?安斎さんてそんなにすごい人なんですか?」



「あら、知らないの?安斎さん、たくさんモデルや俳優を発掘してるの。有名よ〜。最近のヒットはカイよね!」




「…はぁ」


私は発掘されたわけではないので、関係ありませんが。




「この仕事だって、有名になるチャンスのあるラッキーな仕事なのよ。前の新人だって今はテレビにだって出てるし。しっかりね!」



…え?そんなに大変な仕事だって聞いてませんけど。まぁ辻褄合わせですから、関係ないでしょう。



「はい、出来た。あなた骨格が華奢だから、ちょっと現実味がない不思議な雰囲気があるわ。だから全体にふんわり仕上げておいたから。」




…ふんわり?抽象的でよくわかりませんが、またメガネ無しですね…。転ばないように気をつけないと。


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