rose kiss☆
私は出来るだけ目を合わせないようにした。

早歩きでその人たちの前を通る。

「・・・おい」

ひっ!

呼ばれた!

私はおそるおそる振り向く。

「これ落としたぞ」

あっ・・・

その男が手に持っていたのはお気に入りのキーホルダー。

気づかなかった・・・

「あ、ありがとうございます・・・」

「おう」

私は急いで学校の門を入った。

か、かっこよかった・・・

さっきの人たちこの高校だよね?

同じ制服だったし・・・

私はいろいろ考えながら教室に入った。

「実花おはよ!」

優花が言う。

「おはよ」

私も返事を返した。

「「「「きゃー!!!!!」」」」

な、なに?!

廊下で女子達が騒ぎ始めた。

「実花!あの人たち通るよ!」

「あの人たち?」

「実花知らないの?!市瀬大地君に中野弘樹君たち」

「知らない・・・」

ヒロは分かるけど・・・

大地って誰?

「よお。実花」

ヒロが言う。

「おはよ。ヒロ」

私も挨拶をする。

ヒロとは中学生のときからの付き合いだから仲がいい。

「じゃあ私はこれで。」

優花は自分の席に着く。

私はと言うと・・・

まだ廊下にいた。

「あっ。一応実花に紹介しとくよ」
< 2 / 28 >

この作品をシェア

pagetop