rose kiss☆
でもなんで?

「おい。これ。席替えの事がかいてねぇか?」

確かにそうかも・・・

「実花。」

大地が呼ぶ。

「隣の席だれとなった?」

「隣は・・・拓郎だけど」

「そいつの名字は?」

「中原」

「中原拓郎・・・悠さんがかいたのと同じだ」

えっ?

お兄ちゃんが書いたのとおなじ?

じゃあもしかしてこれ、お兄ちゃんが書いて先生に見せたの?

なんで消さなかったのかな?

「なんで消さなかったんだろ?」

私は思っていることをそのまま言った。

「見せたかったんだろきっと」

「見せたかった?」

どういう意味?

いまいち理解が出来ない・・・

「あぁ。実花は拓郎てやつと仲いいんだろ?だから悠さんはせめて近くの席にさせたくてこの前来たときにここの黒板に書いて美紀先生に見せてそして消さずに帰ったんだろう」

なるほど・・・

納得。

でも拓郎と隣の席がいいて思ってたからちょうど良かった。

「大地」

「ん?」

「授業なんだったの?さぼってよかったの?」

「数学だった。俺数学できないからさぼった」

・・・

わからないなら聞けばいいのに・・・

まあ大地の性格ならしょうがないか・・・

「実花は?」

大地が聞き返す。

「席替えの後国語だよ」

私が言う。

国語と聞いた瞬間大地は顔をこわばらせた。

「どうしたの?」

私は聞く。

「国語は誰が教える?」
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