CHU-LIP
「えっ…と…どう思ってるの、と言うのは…」
「決まってんだろ?俺のことを好きか、大好きかだよ」
「はい?」
何言ってるのこの人。口には出さなかったが、内心はこう悪態をついた。
「すみません、お話ってもっとこう…。真面目なものかと…。あ、もしかして先輩なりの冗談のつもりなんですか?それならそうと早く言ってくださいよ〜」
いい終わるか否かのタイミングで、
ドンッッ!!!
「ふざけてるように見えるか?」
こ、これは壁ドン…!!???
「せ、先輩…?
あの…、とりあえず落ち着いてください」
そう言い、手を退けようとするが
びくともしない。
…本気なの?
「お前、俺のこと好きだろ?分かってんだよ」
もしかして私がずっと見つめてたのばれてたのかな…ここはもう、言うしかない気がする…
そして私は意を決して
「川島先輩のことが、好きです」
と、風にかき消されてしまいそうな声で呟いた。
「やっぱりな」
そして得意気に不敵な笑みを浮かべる川島先輩。
「俺の女になれ。お前に拒否権はない。
お前は俺の言うことだけ聞いてればいいんだよ」