隣のキミと

「……ごめん
あたし、帰るね……」


あたしは、下を向いたままぽつりと呟いた。



「優芽……」



孝太くんが力を抜けたようにあたしの腕を離した。



自分の腕が軽くなるのを感じ、あたしは、家の方面に歩いていった。




────……



「……う─…っ」



自分の部屋に入り、力が抜けたように座り込むと、どんどん涙が零れていった。



あたし、最低だ。



孝太くんに、あんな態度をとるなんて。




いくら、玲央のことがショックだったからって、あの態度は、酷かったはず。
< 156 / 266 >

この作品をシェア

pagetop