隣のキミと
「チャンスって……?」
「もうっ、だから、玲央だよ、玲央っ」
あたしに顔を近づけながら、「玲央に思いを伝えるチャンスっ」と言った。
あたしに顔を近づけながらも、声が大きかったから、思わず、千穂の口を塞いだ。
「千穂っ、玲央に聞こえちゃうよっ」
「このぐらいじゃ、聞こえないよ〜、優芽は大袈裟だなぁ」
玲央に思いを伝えるなんて、無理な話だ。
だって、もう玲央はあの子と付き合ってるかもしれないんだから。
ううん、かもじゃない。
この間の話を聞いた以上、付き合ってるんだ。