隣のキミと
「玲央っ、玲央がそういう態度ならオレも考えがある」
オレに投げ掛けられたその言葉に、思わず足を止めた。
「優芽は玲央には任せられないから、オレが貰うから」
ゆっくりと振り返ると、挑戦的な孝太の顔つきが見えた。
「そんなの、もともとオレのもんじゃねーし」
「分かってる、一応言っとくけど、今度の合宿の最終日、優芽に告白するから」
告白………
優芽に告白………
「……だから、別にオレに伝えなくてもいいだろ」
「……一応、玲央に言っときたかっただけ
─…もし、玲央が告白する気になったら、オレは優芽には告白しない」
そう強い眼差しで言うと、今度は孝太が後ろを振り向き、去っていった。