隣のキミと
「優芽、震えてただろ、だから止めた」
「……………」
嘘…………
それで、止めたの……?
「だから、リレーで優勝したら、オレのカノジョになって………?」
いつもと違って、弱々しい話し方。
「………うん」
こくりと頷いた。
恥ずかしくて、地面を見つめる。
上を向いたら、あたしの顔が見られてしまうから……
「オレのカノジョになれるなんて、ありがたく思えよ」
いつもの玲央に戻り、思わず顔を上げた。
「な、何それっ。
優勝するなんて、限らないしっ」
やっぱり、あたしは
意地悪を言う玲央だから、好き。
他の人が聞いたら、おかしいって思われるかもしれないけど
こんな彼だから好き。