隣のキミと

「泣いてんじゃん」


きっと、あたしの目は真っ赤。



だから、余計に泣いていたのをバラしてしまったことと同じ。



「……泣くほどオレと付き合うのが嫌?」


「えっ」



玲央の顔を見てみると、悲しそうな目をしている。



「ち、違っ……、そうじゃなくて……」



あたしが泣いてたのは、自分が転んでいたことに対してだよ………



そう言いたいのに、声が出ない。



「安心しろよ、泣いてる優芽に、無理やり付き合えなんて、言ったりしないし」

< 227 / 266 >

この作品をシェア

pagetop